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2015年06月08日米の雇用統計を受け、NY金相場は続落↓一方、国内相場は円安要因から4営業日ぶりにプラス圏へ↑

週末5日のNY金相場は、予想を大幅に上回った米の5月米雇用統計を受けた利上げ警戒感の高まりに相場を圧迫され続落。中心限月の8月限は1トロイオンス1168.10ドル(-7.10ドル)と3営業日続落し、中心終値では3月19日相場以来およそ2ヶ月半ぶりの安値に戻して取引きを終了。この日の金相場は、雇用統計内容を見極めたいとした様子見から、序盤は商いも薄く前日終値を挟んでもみ合った。その後、米労働省が朝方発表した5月の非農業部門就業者数は前月比28万人の大幅増となり、市場予想の22万5000人増を大きく上回った。また、弱かった3月分も、11万9000人増に上方修正されるなど改善されたほか、失業率もまずまずの内容となった事から、外為市場ではドルが各主要通貨に対して上昇。ドル建ての金商品は割高感から売られたほか、景気動向を映す就業者数の伸びの加速を受け、米金融当局が年内にも利上げに踏み切るとの思惑が強まり、金売り圧力につながった。売り一巡後は、ドル高が一服した事や、前日までの雇用関連指数の上振れを材料に、今回の雇用統計内容も市場ではある程度織り込み済みだった事から切り返される場面もあったが、週末を前にした持ち高整理売りや、ドル先高感の強まりに上値を抑えられ、そのままマイナス圏で取引きを終えた。
良好な内容となった今回の雇用統計を受け、発表直後に外為市場ではドルが各主要通貨に対して急伸。とりわけ対円では一時125円86銭と、2002年6月以来およそ13年ぶりの高値を更新した。

今週5営業日の金相場は、値を上げた2日相場を除いて、全日マイナス圏で推移し売りが優勢となった。相場の圧迫要因として、今週発表された米の雇用関連指数の上振れから、FRBが利上げに踏み切り易くなったとの見方が広がった一方、ECB(欧州中央銀行)ドラギ総裁による金融緩和の継続言明を受け、両国の政策方針の乖離からドル高ユーロ安が進行した事が相場の重しとなり、売り圧力が高まった。また、週間終値(1168.10ドル)では、前週末29日終値(1189.80ドル)に対して、1トロイオンス-21.70ドル(-1.8%)と、3週連続マイナスで越週。5日間の値動きは以下の通り。

《NY金相場 週間の値動き(6月1日~6月5日)

06/01   1188.70ドル (-1.10ドル)

06/02   1194.40ドル (+5.70ドル)

06/03   1184.90ドル (-9.50ドル)

06/04   1175.20ドル (-9.70ドル)

06/05   1168.10ドル (-7.10ドル)
※前週末29日相場比:1トロイオンス-21.70ドル(-1.8%)

5営業日の金平均価格:1トロイオンス1182.26ドル



国内の金相場は週末の海外相場では引き続き軟調に推移したものの、為替が円安・ドル高に振れた事を映して反発。買取ベースでは1gあたり5,061円(+17円)と、4営業日ぶりにプラス圏で推移ししました。

《直近10営業日の金相場価格推移(買取)》

06/08   5061円 (+17円)

06/05   5044円 (-30円)

06/04   5074円 (-27円)

06/03   5101円 (±0円) ※最高値

06/02   5101円 (+14円)

06/01   5087円 (+27円)

05/29   5060円 (+7円)

05/28   5053円 (+21円)

05/27   5032円 (-15円) ※最安値

05/26   5047円 (+10円)

直近10日間の金相場平均価格:5066円/g




現在、地金相場は世界情勢など様々な要因から価格変動が激しくなっており、為替相場との兼ね合いからも日相場の価格が乱高下する事も御座いますので、今後の動向にご注視下さい。11:10現在の金相場は1トロイオンス1174.80ドル、為替は1$125円39銭前後の値動きで推移しております。