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2014年06月26日国内の金相場は為替との兼ね合いから小反落↓パラジウムは堅調に推移し続伸↑

《金相場》25日のNY金相場は、低調な米経済指標を背景に6日続伸。中心の8限月は1トロイオンス1322.60ドル(+1.30ドル)で取引きを終了。取引き開始直後は、前日までに上昇した反動から利益確定を目的とした売りが優勢となりマイナス圏で推移。その後、米の商務省が発表した2014年1~3月期の米実質国内総生産(GDP)確定値が下方修正され5年ぶりの大幅な落ち込みとなったほか、5月の米耐久財受注額が減少するなど、低調な米経済指標を背景に外国為替市場でドルがユーロに対して下落し、割安感から金も買われ、再びプラスに転じこの日の取引を終了した。

最近の金の上昇は、先日行われた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、FRBイエレン議長が低金利継続の方針を示した事や、イラクやウクライナの情勢不安など地政学リスクの高まりを背景に、安全資産として買われている事が主な要因。一方で、この2点が現在の金相場の支援材料となっており、依然として実需買いも乏しい事から、どちらかが逆の方向に転じた場合は、最近の高騰を受けた反動から大幅に値を下げる場合も。

国内の金相場は為替が円高・ドル安に推移した事で反落。買取ベースでは1gあたり4,611円(-5円)と小幅に値を下げました。

 


《パラジウム相場》25日のNYパラジウム相場は3日続伸。中心の9月物は1トロイオンス833.25ドル(+2.85ドル)で取引きを終了。昨日に続き830ドル台で推移し、先週19日相場以来1週間ぶりの高値を更新。値を伸ばした3日間の上げ幅は+10.60ドルと、率では+1.2%。

5ヶ月間と長期化していた南アフリカの鉱山ストライキが24日に終結。労働組合は鉱山会社が提示した条件を受け入れ、契約書に署名した。一方で、白金鉱山を巡る供給問題は「終わりでなく始まり」と一部目されており、実質的な操業開始までには数カ月は掛かる上、長期に渡るストライキ中でも出荷の継続を可能にしてきた市場在庫が5月に底をついている事から、今後供給懸念がより一層表面化され、需給逼迫を素直に反映し上昇基調を強める可能性が高いとの観測も。今年の白金・パラジウムは需要が大きく増加した事に加え、供給・在庫が大幅に減少した事で、供給不足は統計を始めた1975年以来過去最大となる見通し。

国内のパラジウムは為替が円高に振れながらも値を伸ばし続伸。買取では2,894円(+10円)と、再び2,900円圏内まで上伸しました。


現在、地金相場は地政学リスクや、世界情勢など様々な要因から価格変動が激しくなっており、為替相場との兼ね合いからも日相場の価格が乱高下する事も御座いますので、今後の動向にご注視下さい。11:25現在の金は1トロイオンス1318.75ドル、パラジウムは832.60ドル、為替は1$101円77銭前後の値動きで推移しております。