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2015年01月16日海外相場高を映し、国内金相場はおよそ1年8ヶ月ぶりの高値水準へ↑パラジウムは調整安↓

【金相場】15日のNY金相場は大きく値を上げ5日続伸。中心限月の2月限は1トロイオンス1264.80ドル(+30.30ドル)と、昨年6月25日相場以来では最長の5営業日続伸し、終値では2014年9月8日相場以来およそ4カ月ぶりの高値を付けて取引きを終了した。スイス国立銀行(中央銀行)がフランの対ユーロ相場上限(1ユーロ=1.20フラン)を撤廃したことを受けて、この日為替市場をはじめ金融市場全般が混乱。逃避先として安全資産とされる金の需要が高まった事から、相場は時間外の電子取引から急伸した。また、この日発表された米の経済指標の一つ、新規失業保険申請件数(週間)が、前週値や事前予想を上回り増加した事や、米フィラデルフィア連銀発表の製造業景況感指数が2014年2月以来11カ月ぶりの低水準となった事を受け、プラス圏で推移していた株式相場が反転した事も、金相場にとってはプラスに働き上値追いの展開となった。
スイス国立銀行(中央銀行)は15日、自国通貨スイスフランの上昇を抑えるために対ユーロで設けていた1ユーロ=1.20スイスフランの上限を撤廃すると発表。2011年9月以降、外国為替市場で無制限にスイスフランを売りユーロを買ってフラン高を防いできたが、市場ではスイス国立銀行が耐えられないほど大規模なQEを、来週ECBが発表する可能性があり、中央銀行は先手を取る形で異例政策の継続を断念したとみている。

国内の金相場は海外相場がおよそ4か月ぶりの高値を付けた事を映して反発。買取ベースでは1gあたり5,039円(+63円)と年初来高値を上抜いて、昨年12月10日に付けた直近高値(2013年4月12日相場以来およそ1年8か月ぶり)と並び一段高となりました。

《直近10日間の金相場価格推移(買取)》

01/16  5039円(+63円) ※最高値

01/15  4976円(-19円)

01/14  4995円(-18円)

01/13  5013円(+26円)

01/09  4987円(+8円)

01/08  4979円 (+11円)

01/07  4968円 (+21円)

01/06  4947円 (+40円)

01/05  4907円 (+27円)

12/26  4880円 (+11円) ※最安値

10日間の金平均価格:4,969円/g




【パラジウム相場】15日のNYパラジウム相場は続落。中心限月の3月限は1トロイオンス766.35ドル(-14.30ドル)と、2営業日値を下げ昨年11月10日相場以来およそ2ヶ月ぶりの安値で取引きを終了。この日スイス国立銀行(中央銀行)が、1ユーロ=1.20スイス・フランに設定していたフラン相場の上限を撤廃すると発表した事を背景に、金融市場は混乱。パラジウムは序盤、ドルの値動きにつられ強弱まちまちの展開で推移。途中、金の急伸を眺めプラス圏に転じ一時790ドルにのせる場面もあったが、この日米のフィラデルフィア連銀が発表した製造業景況感指数が2014年2月以来11カ月ぶりの低水準となった事を受け、株式相場が軟化。株価下落につられた事や、原油安への警戒感、世界経済全体の先行き不安の強まりから、リスク回避姿勢が継続した事も相場の圧迫材料となり、パラジウムはこの日貴金属市場では唯一値を下げて取引きを終えた。市場では低迷しているユーロ圏経済を支える為、ECBが来週の会合で追加緩和に動くのではとの観測が強まっており、動向を注視している。

国内のパラジウム相場は海外相場が軟調に推移した事を映して続落。買取では1gあたり3,062円(-70円)と2営業日続落し、昨年11月10日相場以来およそ2ヵ月ぶりの安値水準へ調整されました。

《直近10日間のパラジウム相場価格推移(買取)》

01/16  3062円 (-70円) ※最安値

01/15  3132円 (-151円)

01/14  3283円 (+16円)

01/13  3267円 (+22円)

01/09  3245円 (+10円)

01/08  3235円 (-16円)

01/07  3251円 (+16円)

01/06  3235円 (-32円)

01/05  3267円 (-76円)

12/26  3343円 (+17円) ※最高値

10日間のパラジウム平均価格:3,232円/g


現在、地金相場は世界情勢など様々な要因から価格変動が激しくなっており、為替相場との兼ね合いからも日相場の価格が乱高下する事も御座いますので、今後の動向にご注視下さい。