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週末22日のNY金相場は、物価指数の上昇を背景にドル高が進行した事から相場を圧迫され小幅続落。中心限月の6月限は1トロイオンス1204.00ドル(-0.10ドル)と、ほぼ横ばい圏ながら小幅に値を下げ取引きを終了した。この日の金相場は、軟調に推移した前日相場から買い戻され序盤は買いが先行し高寄りした。しかし、朝方発表された4月の米消費者物価指数(CPI)が前月比で+0.1%、エネルギーや食料を除いたコア指数は+0.3%と、市場予想(+0.2%)を上回り上昇した事から、外国為替市場ではドルが主要通貨に対して上昇。ドル建ての金は相対的に売られ上げ幅を消化した。また、物価の上昇基調が示された事を受けFRBの利上げ開始を後押しするとの見方からも売りを誘い下げ幅を拡大。一時、前日安値圏まで売り込まれる場面もあった。その後は、ドル買いが一服した事や、株式相場の下落、原油相場の持ち直しから徐々に買い戻されるも、FRBイエレン議長の発言を控えた様子見や、連休を前にした持ち高調整売りに上値を抑えられ、結局小幅安で取引きを終えた。
その後、イエレン議長はロードアイランド州プロビデンスで行われた講演で、「米経済は第1・四半期の減速から持ち直すとともに、労働市場は本格的な回復に近づきつつある」と述べ、「想定通りに景気の回復が続いた場合は、年内いずれかの時点でフェデラルファンド(FF)金利誘導目標引き上げの最初の措置を講じることが適切になるだろう」と、年内の利上げ実施に前向きな姿勢を示した。
また、議長は2006年以来となる利上げに踏み切った後でも、「正常化へのペースは漸進的なものになると想定している」と続け、「金融政策にあらかじめ決まった道筋はなく、景気が予想以上のペースで回復した場合には引き締めペースを加速させる可能性があり、逆にそうでない場合には利上げのペースを減速させることもある」と述べた。
今週5営業日の金相場は、値を上げた日が2日(18日・20日)、下げた日が3日(19日・21日・22日)と、ドルの上昇を背景に相場を圧迫され売りが優勢となった。週初18日は5日続伸し、2月10日相場(1232.20ドル)以来およそ3カ月ぶりの高値を付けたが、翌19日には最近の上昇を受けた利益確定売りや、外為市場ではドルが上昇の勢いを回復した事から相場を圧迫され調整安となった。以降は売り買いまちまちと小動きな相場展開が続き週末終値(1204.00ドル)では、前週末15日終値(1225.30ドル)に対して、1トロイオンス-21.30ドル(-1.7%)と、3週間ぶりにマイナスで越週。また、5営業日の平均価格は1トロイオンス1210.22ドルとなり、5日間の値動きは以下の通り。
《NY金相場 週間の値動き(5月18日~5月22日)
05/18 1227.60ドル (+2.30ドル)
05/19 1206.70ドル (-20.90ドル)
05/20 1208.70ドル (+2.00ドル)
05/21 1204.10ドル (-4.60ドル)
05/22 1204.00ドル (-0.10ドル)
※前週末15日相場比:1トロイオンス-21.30ドル(-1.7%)
5営業日の金平均価格:1トロイオンス1210.22ドル
国内の金相場は、先週末の海外相場では小幅安となったものの、為替要因からプラスに転じて反発。買取ベースでは1gあたり5,037円(+18円)と、先週19日に付けた直近高値(5,039円/g)圏内まで再び値戻しました。
《5月現在の金相場価格推移(買取)》
05/25 5037円 (+18円)
05/22 5019円 (-14円)
05/21 5033円 (+22円)
05/20 5011円 (-28円)
05/19 5039円 (+24円) ※最高値
05/18 5015円 (+9円)
05/15 5006円 (+29円)
05/14 4977円 (+55円)
05/13 4922円 (+23円)
05/12 4899円 (-10円)
05/11 4909円 (+30円)
05/08 4879円 (-20円)
05/07 4899円 (+24円)
05/01 4875円 (-57円) ※最安値
本日まで5月の金相場平均価格:4966円/g
現在、地金相場は世界情勢など様々な要因から価格変動が激しくなっており、為替相場との兼ね合いからも日相場の価格が乱高下する事も御座いますので、今後の動向にご注視下さい。11:30現在の金相場は1トロイオンス1205.60ドル、為替は1$121円67銭前後の値動きで推移しております。