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週末10日のNYパラジウム相場は、中国株の大幅続伸で株式市場がリスクオンに転じた事や、ギリシャ情勢に対する楽観的な見方の広がりが後押し要因となり反発。中心限月の9月限は1トロイオンス650.35ドル(+12.35ドル)と、大きく上昇して取引きを終了。この日のパラジウム相場は、値を下げた前日相場の反動から序盤より買いが入り堅調に推移。また、中国の株価急落がいったん下げ止まった事を好感され米欧の株価も上昇したほか、ギリシャ問題への進展期待や、外為市場ではドル買いも一服した事を受けて、パラジウムは買いが加速。一時この日の高値655ドルまで上げ幅を拡大した。途中、ドルが巻き戻した事を受けて上値を抑えられた事や、中国の自動車販売鈍化による需要減観測から上げ幅を縮小するも、週末を前にした持ち高調整や、最近の急落による安値拾いの買いに相場を支えられ、この日はプラス圏で取引きを終えた。
この日、ギリシャが債権団に新たに提出した改革案が救済への道を開くとの楽観が広がり、米欧の株式相場が軒並み上昇。ナスダック総合指数は1月以降では最大の上げ幅となった。また、急落していた中国株価に歯止めがかかったことも材料となり、市場のセンチメントは改善されシカゴ・オプション取引所のボラティリティ・インデックス (VIX:恐怖指数 )は15.7%低下の16.83と、低下率は昨年12月17日以来では最大となった。中国当局はこのところ、連日の様に大規模な株価対策を打ち出し、それが功を奏した模様。
週間5営業日のパラジウムは、ギリシャの財務問題や、中国の株価急落への警戒感、引き続き需給緩和を見越した売り圧力に下押され、軟調に推移。特に週初から3日間は、中国株の急落が投資家心理を冷え込ませ、金融・商品相場全体が売り込まれるなどリスク回避姿勢が台頭。市場の景気動向に左右されやすいパラジウムも売りが広がり、9日には2013年6月下旬以来およそ2年ぶりの安値をつけるなど、下げ幅を拡大した。週末終値(10日相場:650.35ドル)では、前週2日終値(694.15ドル)に対して1トロイオンス-43.80ドル(-6.3%)と、9週連続マイナスで越週。また、5営業日の平均相場は1トロイオンス654.08ドルとなり、5日間の値動きは以下の通り。
《NYパラジウム相場 先週の値動き(7月6日~7月10日)》
07/06 676.15ドル (-18.00ドル)
07/07 652.40ドル (-23.75ドル)
07/08 653.50ドル (+1.10ドル)
07/09 638.00ドル (-15.50ドル)
07/10 650.35ドル (+12.35ドル)
※前週2日終値比:1トロイオンス-43.80ドル(-6.3%)
5営業日のパラジウム平均価格:1トロイオンス654.08ドル
国内のパラジウム相場は週末のNY市場が堅調に推移した事や、為替が円安に振れた事を映して大幅反発。買取では1gあたり2,727円(+65円)と、4営業日ぶりにプラスに転じ、最近の安値圏から持ち直しました。7月現在までのパラジウム相場の値動きは、高値2,943円(2日相場)、安値2,662円(10日相場)、平均価格2,798円(8営業日)となっております。
《7月現在までのパラジウム相場価格推移(買取)》
07/13 2727円 (+65円)
07/10 2662円 (-16円) ※最安値
07/09 2678円 (-38円)
07/08 2716円 (-151円)
07/07 2867円 (+16円)
07/06 2851円 (-65円)
07/02 2943円 (+119円) ※最高値
07/01 2824円 (+32円)
本日までの7月のパラジウム相場平均価格:2798円/g
11:45現在のパラジウムは1トロイオンス648.55ドル前後の値動きで推移しております。