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【金相場】10日のNY金相場は、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁の発言を受けて、ドルがユーロに対して軟調に推移した事が割安感につながり金は急反発。中心限月の4月限は1トロイオンス1272.80ドル(+15.40ドル)と、4営業日ぶりにプラス圏に転じ、再び年初来高値を更新。中心終値では昨年2月2日相場以来およそ1年1ヶ月ぶりの高値を付けた。序盤の金相場は、前日にリスクオフの流れが広がった事から利益確定売りが出やすかったほか、欧州中央銀行(ECB)の定例理事会を控えた手仕舞い売りが相場を圧迫し売りが先行した。その後、欧州中央銀行(ECB)は、定例理事会で追加金融緩和を決定。3つの政策金利を引き下げ、債券買い入れを主とした量的緩和についても購入規模を大幅に拡大するなど、考えられていたすべての緩和策を導入したことから、外為市場では一先ずドル高・ユーロ安が進行。ドル建ての金商品は割高感から急落し一時1240ドルを割り込む場面もあった。しかし、その後ドラギECB総裁が、今後の追加利下げの可能性は低いとの見方を示したことで、市場の動きが反転。今度はユーロ買い・ドル売りが旺盛となり、金はドルの値動きを眺めて一気にプラス圏に浮上した。このほか、市場の関心が来週の米連邦準備制度理事会(FRB)に移り始めたほか、米国株価も伸び悩んだ事もあって、引けまで上昇基調が継続し年初来高値で取引きを終えた。
国内の金相場は、高値更新となったNY市場を映して大幅続伸。買取ベースでは1gあたり4,941円(+50円)と、上げ幅を拡大し一段高へ。先日8日に付けた直近高値を再度上抜き、昨年7月7日相場(4,948円/g)以来およそ8ヶ月ぶりの高値となりました。
《直近10日間の金相場価格推移(買取)》
03/11 4941円 (+50円) ※最高値
03/10 4891円 (+5円)
03/09 4886円 (-52円)
03/08 4938円 (+2円)
03/07 4936円 (+11円)
03/04 4925円 (+74円)
03/03 4851円 (+29円)
03/02 4822円 (+19円)
03/01 4803円 (+21円)
02/29 4782円 (-24円) ※最安値
直近10日間の金相場平均価格:4,878円/g
【パラジウム相場】10日のNYパラジウム相場は、中国株の下落を警戒されるも、欧州中央銀行(ECB)による大規模な追加緩和の好感や、ドル安を背景に買われ反発。中心限月の6月限は1トロイオンス573.95ドル(+7.80ドル)と、3営業日ぶりに反発し、再び年初来高値圏まで値を戻して取引きを終了。序盤のパラジウムは、前日までの軟調地合いを引き継いだほか、中国株価の下落も意識され売りが出た一方、ECBの定例理事会を控えた様子見から売り買いが交錯した。その後、ECBが政策金利の引き下げと、資産購入の規模拡大を発表したことを受け相場は上昇。一時、外為市場ではドル高に振れた事で上値を抑えられるも、その後にドラギECB総裁が利下げ打ち止めを示唆する発言をした事がキッカケとなり、急速にドル売りが進み、割安感から上げ幅を拡大した。一方、原油相場が値を下げたほか、米国株価も売りに転じた事が相場の重しとなったが、堅調に推移している金や他貴金属の値動きを眺めてパラジウムも買いを集め、引けまで高値圏を維持して取引きを終えた。
国内のパラジウムは買い戻された海外相場高を映して堅調に推移。買取では1gあたり2,182円(+27円)と2営業日続伸し、再び高値圏まで浮上しました。
《直近10日間のパラジウム相場価格推移(買取)》
03/11 2182円 (+27円)
03/10 2155円 (+33円)
03/09 2122円 (-81円)
03/08 2203円 (+59円) ※最高値
03/07 2144円 (+81円)
03/04 2063円 (+87円)
03/03 1976円 (+5円)
03/02 1971円 (+103円)
03/01 1868円 (+5円)
02/29 1863円 (+22円) ※最安値
直近10日間のパラジウム相場平均価格:2055円/g
現在、地金相場は世界情勢など様々な要因から価格変動が激しくなっており、為替相場との兼ね合いからも日相場の価格が乱高下する事も御座いますので、今後の動向にご注視下さい。12:20現在の金相場は1トロイオンス1277.50ドル、パラジウムは575.35ドル、為替は1$113円15銭前後の値動きで推移しております。