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2014年09月05日ECB緩和策を受け、パラジウムは3営業日ぶりに大きく反発↑

4日のニューヨークパラジウム相場は前日までの安値反動から大きく反発。中心限月の12月物は1トロイオンス891.00ドル(+15.05ドル)と、3営業日ぶりに値を上げ、再び890ドルにのせて取引きを終了。この日はパラジウムを除いた貴金属が軟調に推移し反落。パラジウムは前2営業日に値を下げた反動や、米の自動車販売数の増加が支援材料となった事で、序盤から買いが優勢となり堅調に推移。その後、欧州の景気低迷懸念や、下げに転じたプラチナの値動きを見ながら一時パラジウムも上げ幅を削ったが、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁の声明を受けて相場は一気に上昇。他貴金属が下げに転じた中、結局パラジウムのみ大幅高でこの日の取引きを終了した。

欧州中央銀行(ECB)は4日に開かれた理事会で、大方の予想に反して利下げを決定。また、ドラギ総裁は声明で、失速しているユーロ圏経済に銀行からの資金が流れやすくする為、ECBが資産購入を開始すると発表した。大規模な量的緩和(QE)に踏み込むには至らなかったものの、必要なら一段の措置を講じるとしており、追加緩和にも含みを残した。

プーチン大統領とウクライナのポロシェンコ大統領は3日、5カ月余りに及んだ戦闘を終結させる枠組みで合意。長らく続いた戦闘が停止されれば、ロシアからのパラジウム供給に対する警戒感も幾分か緩和される可能性があり、高値圏まで高騰しているパラジウムは大きく調整される可能性も。

 

 

国内のパラジウム相場は海外相場の上昇を映して反発。買取では3,208円(+60円)と、3営業日ぶりにプラスに転じ再び3,200円台まで上昇。1日の上げ幅では今週初め(1日相場:+59円/g)以来の大きさとなりました。

今週5日間の国内パラジウムは、値を上げた日が3日(1日・2日・5日)、値を下げた日が2日(3日・4日)となっており、週明け1日の国内パラジウム相場は、前週末(29日)の海外相場が909.55ドルと大きく上昇し直近高値を上抜いた事をを映し続伸。国内でも3,240円/gと、直近の高値を上抜き、13年5カ月ぶりの高値を更新するなど一段高へ。翌2日は、1日の海外相場はレーバーデーの為休場となったが、国内ではドル高・円安に振れた事でとなった事で小幅に値を伸ばし4営業日続伸。前日につけた直近高値を上抜き、2001年3月19日相場以来およそ13年5ヶ月ぶりの高値を再び更新。3日は連休が明けた前日の海外相場(2日)が最近の急騰した高値反動から大きく値を下げ反落。国内でも6営業日ぶりに大きく値を下げ買取では3,186円(-59円)と、今週値を上げた2日間の上昇幅(+59円/g)を打ち消し、先週末29日相場と同額まで値戻された。昨日はウクライナ大統領府の声明を受け、ウクライナ・ロシア間の停戦期待や供給不安の後退から海外相場が値を下げ続落。国内のパラジウム相場も2営業日値を下げ、先月22日相場以来およそ2週間ぶりの安値へ。本日は欧州中央銀行(ECB)の定例理事会発表を受けて海外相場が大きく上昇。国内でも3,208円(+60円)と、3営業日ぶりにプラスに転じ再び3,200円台まで上昇しました。

今週のパラジウム相場は、最高値:3,245円(9/2相場)、最安値:3,148円(9/4相場)、平均価格は3205.4円/gとなっており、前週に続き年初来では最高値圏で推移。5営業日の平均価格では前週(25日~29日)相場の平均価格3172.8円/gに対し、gあたり+32.6円と率では+1%となりました。週間の値動きは以下の通り。

【今週5営業日のパラジウム相場価格推移(買取ベース) 】

9/5 3208円 (+60円)

9/4 3148円 (-38円) ※最安値

9/3 3186円 (-59円)

9/2 3245円 (+5円) ※最高値

9/1 3240円 (+54円)

今週5営業日のパラジウム平均価格:3205.4円/g

 
12:30現在のパラジウムは1トロイオンス888.90ドル前後の値動きで推移しております。