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《金相場》9日のニューヨーク金相場は続落。中心限月の12月物は1トロイオンス1248.50ドル(-5.80ドル)と2営業日続落し、中心終値では6月4日相場以来およそ3ヶ月ぶりの安値で取引きを終了。米の早期利上げ観測が高まった事から、外為市場でドルが主要通貨に対し上昇。対円では一時106円47銭と、2008年10月1日以来の高値を付けるなど、ドル建ての金相場は割高感から売られ相場を圧迫。テクニカルな要因からも売りを誘い、6月4日以来3カ月ぶりに1250ドル台を割り込んでこの日の取引きを終了した。
サンフランシスコ連銀銀行が前日公表した調査リポートで、米の利上げをめぐり市場と連邦準備制度理事会(FRB)の見解に差がある事が明らかとなり、市場では米金融当局が来年半ばまでに利上げするのではとの見方が強まった。
国内の金相場は小幅に値を下げ続落。買取ベースでは1gあたり4,581円(-3円)と、昨日と同額を値下げ2営業日続落となりました。
《パラジウム相場》9日のニューヨークパラジウム相場は大きく値を続落。中心の12月限は1トロイオンス860.45ドル(-25.70ドル)と、中心終値では先月7日相場以来およそ1ヶ月ぶりの安値をつけて取引きを終了。この日は米の早期利上げ観測が高まった事で、金をはじめ貴金属市場全般が軟調に推移。パラジウムは一時888.10ドルと、前日終値を上回って推移する場面もあったが、金・プラチナなど貴金属が総じて値を下げた事や、ウクライナ情勢を巡り政府側と、親ロシア派による停戦合意が履行された事を背景に、供給不安が緩和された事から一転売りが優勢に。ここ最近の高値反動や、テクニカル要因からも売り込まれ、結局1日の下げ幅では今月2日相場(-26.30ドル)以来の大きさでこの日の取引きを終えた。
欧州連合(EU)は今週に入り、8日に実施予定だったロシアへの追加経済制裁を少なくとも「数日」延期する事を急遽決定。追加制裁の先送りによって、ロシアから報復禁輸措置をさらに受けるリスクを冒さずに、停戦履行を見極める時間を得る思惑。欧州連合(EU)加盟国は対ロシア制裁の強化に踏み切るかどうかを再度検討するため、現地時間10日に会合を開く予定となっており、EUはウクライナ停戦の持続可能性を見極めるとしている。
国内のパラジウムは海外相場の下落を映し大きく反落。買取では1gあたり3,132円(-86円)と、4営業日ぶりに3,200円を割っており、先月22日相場以来およそ3週間ぶりの安値となりました。現在パラジウムは最近高値圏で推移していた反動から調整地合いとなっており、長期化していたウクライナ情勢への懸念が緩和され、停戦が持続される兆しがみられれば、供給安定の思惑から更に下値を探る可能性も。
現在、地金相場は世界情勢など様々な要因から価格変動が激しくなっており、為替相場との兼ね合いからも日相場の価格が乱高下する事も御座いますので、今後の動向にご注視下さい。12:00現在の金は1トロイオンス1255.85ドル、パラジウムは864.35ドル、為替は1$106円31銭前後の値動きで推移しております。